保険診療の虫歯治療を解説!~治療の流れとポイント~
2024年10月22日
保険診療の虫歯治療を解説!~治療の流れとポイント~
みなさんこんにちは!
志木駅チカ、駅ナカの歯医者 志木駅前歯科グループ阿部です。
今回は虫歯の治療、その中で比較的小さな範囲の保険診療の虫歯治療について少し深掘りした内容を解説して行きたいと思います。
虫歯の分類と進行度合い
虫歯は専門用語ではう蝕(うしょく)と呼ばれ、私たち歯科医師は、レントゲンを撮ったり、実際に虫歯を削ったりして、その虫歯の大きさを判断しております。
虫歯の度合
過去のブログにも書いておりますが、虫歯の度合は大きく分けて下記4つに分類されます。
1.エナメル質までの虫歯→(C1)
2.象牙質までの虫歯→(C2)
3.神経に到達した虫歯→(C3)
4.虫歯で崩壊した状態の歯(抜歯適用になります)→(C4)
虫歯の部位
虫歯は、下記2つの部位にできます。
1.歯冠部う蝕
エナメル質から始まる虫歯です。
2.根面う蝕
歯肉が下がり、根っこが露出した状態だと、虫歯に弱い、セメント質が露出した状態になり、ここが虫歯に侵食された状態になります。高齢化が進む日本でよくみられるようになった虫歯です。ルートケアなる口腔ケア商品もよく見られるようになりました。
虫歯の種類
虫歯の進み具合は、下記2種類があります。
1.急性う蝕(虫歯)
進行スピードが早く、色は白濁したような色〜茶褐色をしています。若年者(子供の虫歯には要注意)に特徴的な虫歯です。
2.慢性う蝕(虫歯)
進行スピードが遅く、色は黒い色をしています。(ほとんど進まないことも)高齢者に特徴的な虫歯です。そう考えると怖い虫歯は、黒色ではなくて白色なんです。虫歯が黒いイメージがあるのは、慢性う蝕かレントゲンが黒くなるためか、もしくは歯に穴があくと光が入らずに黒く見えるからかもしれませんね!
虫歯の治療方法
では虫歯治療は一体どのように行われているのでしょうか?
大きく分けて2つの方法が行われています!
簡単ですので、みなさんも覚えて、『自分の治療はこういうことなんだな』とイメージをしっかり持って治療に臨んでください!
1.直接法
虫歯を削って、その日のうちに、その穴を直接詰めるという方法です。
特徴:
- 保険診療の範囲内での処置が可能(虫歯ができた場所にもよりますが1本、1,000円前後で可能、保険適用外の特殊な材料を用いるダイレクトボンディング法は自費診療となります。)
- 範囲の小さな虫歯に対する治療となることが多い。
- 即日で治療可能
- 何度もやり直し可能(下に虫歯ができていなければ)
- 詰める材料の色を調整できる(保険診療で利用できる色のバリエーションには限界があります。)
- プラスチックの材料の適合性、接着が十分
デメリット:
- プラスチックの材料の劣化、着色(黒くなる)、臭いがつく
- 範囲が大きいと直接法には向かない、そのため削れる、すぐに欠ける可能がある
↑こういうように周りが黒く変色してくるため、気になる場合は中の状態を正確に確認するために、外して、やりかえが必要です!
↑過去の治療したものを外した状態。中に虫歯がないかどうかを確認します。
↑綺麗に詰め直しをしました。
このように、すぐに詰められて一回の保険診療で1,000円ほどで治療が終了します。
2.間接法
虫歯を削ったあと型取りをし、患者様のお口の中の状態を模型に再現し、詰め物を歯科技工士さんに作ってきてもらう方法です。
志木駅前歯科グループの場合、ここで専属技工所のDENDENが活躍します。
特徴:
- ある程度大きな範囲の虫歯にも対応可能な治療方法
- 材料の選択肢が多い(保険診療だと銀のつめもの、白い詰め物、自由診療だとセラミックのつめもの、ジルコニアのつめもの、ゴールド(金)のつめものです。)
デメリット
- 削る範囲が増えてしまう
- 来院回数が最低でも2回、もしくは深い虫歯の場合は一度お薬を置いて、痛みが生じないか確認してから、型取りへ移行する流れを取ることもあるので、3回です。
保険診療の具体例
銀の詰め物
この方の場合は
1回目
まず麻酔をして、虫歯を取って行きます。
虫歯を検知する液で青く染まったところを綺麗に取り除くとかなり深い虫歯であったため、一度セメントのお薬を置いて、様子を見て、次回、痛み等の問題がでなければ、型取りの流れとなります。
2回目
痛みがないかの確認をさせて頂きました。
特に症状はなかったため、神経には影響していないと判断して、詰め物が入る形に歯を整えます。
上の写真は詰め物が入る形に歯を削った様子です。
こちらは型取りが終了した状態です。よくピンクの材料で型取りされますよね?
ピンクはアルジネートという材料で、青い部分が細いところまで綺麗に取れる寒天という材料です。
3回目
別の症例ですが、技工士さんから、石膏模型にしたものに銀の詰め物を作って頂いて、お口の中に装着する前の模型の写真です。このようにして保険診療の銀歯はできております。
あとは細かい調整を行い、歯に接着剤を用いて、セットして終了です。これが間接法の一連の流れになります。
今回は保険治療における、小さな虫歯の治療工程をお話しました!
また別の機会で自由診療での小さな虫歯治療の治療工程を解説して行きます!
新座市・志木市・朝霞市周辺で歯医者をお探しの際や、歯のことでお悩みの方は駅チカ、駅ナカの歯医者 志木駅前歯科グループ「志木駅前歯科・矯正歯科」「志木駅南口歯科・矯正歯科」までお気軽にご来院ください。柳瀬川からもお立ち寄り頂けます🦷
歯科医師 阿部