院長の里 裕太郎です。
「歯列矯正って、大人になってからでもできるものでしょ?」と、おっしゃる方もいらっしゃいます。実際大人になってからでも、歯列矯正はできます。しかし子どもの間に矯正治療を行うことで、大人の歯列矯正と比較して、より理想的な結果を得られるケースが多いのです。
これには理由があります。実は顎骨は、大体15歳で成長が完了するため、大人の歯列矯正は、歯を動かすだけのものになります。しかし子どもの場合は、顎骨まだ成長段階にあるので、顎骨の成長をコントロールしながら矯正を進めることが可能なのです。
大人の歯並びになっていけばいくほど、嚙み合わせや歯並びなどに問題が起きてきます。すなわち子どもの矯正というのは、問題が起きる前の予防矯正なのです。
歯並びを整えるのは、見た目だけ良くするためではありません。歯並びが悪いということは、嚙み合わせが悪いということになります。くいしばる力が足らず、スポーツで力を存分に発揮できなかったり、全身のバランスや発育などに悪い影響を与えることになります。子どもの間に矯正治療を行うか否かということは、実は、お子様の一生を左右するといっても過言ではありません。
噛み合わせというのは、咀嚼・発語・運動、すべての機能に影響を与えます。嚙み合わせを整えることで、口腔内機能を存分に発揮できます。近年では、アナウンサーやスポーツ選手などが、矯正治療を受けるのは当たり前になってきています。
歯並びが悪いと毎日のセルフケアで、十分に口腔内をきれいにすることができず、虫歯や歯周病を引き起こしやすい環境を作ってしまいます。整った歯並びにすることで、虫歯や歯周病で歯を失うリスクを軽減できます。
第一印象というのはやはり、まずは顔の表情になるわけですが、その中でもお口まわりの印章というのはとても重要です。歯並びが整っていれば、口元を気にして会話をする必要もなく、自信を持った笑顔で人との関係性を良好にできます。
生えてきた前歯が大きく並びきらない
誰しも、乳歯より永久歯の方が大きいです。成長するに従って、顎は自然には横に広がりません。乳歯の段階で隙間がないお子様の場合、永久歯になるときに要注意です。
上下の葉がかみ合っておらず、すきまがある
前歯の噛み合わせにつきましては、咀嚼・発語・呼吸などいろいろな機能に影響を与えます。下から見て、上下の前歯がぶつかっていないときは、正常に機能が発揮していません。
左上の2番目の歯が出てきていない
歯並びを形成していく上で、歯が正常に生え変わるということは極めて重要です。左右対象に生え変わっていない場合、永久歯の位置が悪かったり、歯が欠損しているケースが考えられます。
小児矯正は、何歳になると難しいということはありません。しかし、治療計画の選択肢を広げていくためには、歯が生え揃う前の就学前からから、ご相談いただくことが大切になります。「まだ小さいのに装置をつけるのは・・・」という親御様もいらっしゃいますが、すぐに装置を取り付けるとは限りません。一度拝見させていただいて、お子様にとって理想的な開始時期を診断して、将来の治療計画を作っていきます。
大体のお子様が、まだ前歯の生え変わりが完了していません。この時期からスタートしてもゴールは同時期になります。一般的に就学前は、小学生になるまで定期観察を行います。歯並びについて気になることがある場合は、この時期に一度ご相談いただくことが理想です。
前歯と6歳臼歯が生え揃うこの時期は、歯並びのサイズがおおよそ決定します。小学校低学年の時期は、取り外しが可能な装置を選択し、前歯と奥歯の噛み合わせ調整を行います。1~2年治療を継続して一旦、定期観察になります。この時期から矯正治療をスタートする場合は、治療を2段階に分けていきます。
犬歯~小臼歯の永久歯への生え変わりがスタートします。この時期はプレオルソ・ヘッドギア・固定式想定を使って、本格的な矯正を始めます。中学生から始めるケースと比べると、トータルの管理期間は長くなるので、習い事や受験などを考慮し、開始時期を決めます。
永久歯の歯並びが完成します。それと同時に、矯正治療を開始します。出っ歯など前後的な歯の位置の問題があるケースにおいては、抜歯行う場合もあります。まだ成長期のため歯の動きがスムーズで、成人の矯正より治療期間が短縮できます。本格的な矯正は管理期間も考慮し、中学生の間がベストといえるでしょう。
小児矯正は、すべての方が同じ治療方法ではありません。お子様の噛み合わせの状況をチェックし、一番合った装置をご提案していきます。少しでもお子様に負担のかからない矯正装置を選んでいきます。いろいろな治療方法がありますので、それぞれのお子様に合った組み合わせのコンビネーション治療で、歯列を整えていきます。
顎のスペースが狭くて、さらには歯が大きいという
理由などにより、歯が重なっている状況。
拡大ネジが装置に埋め込まれており、これをだんだん拡大していくことで、歯列を側方にゆっくり広げ、歯がきちんとおさまるスペースを作る装置です。
透明なマウスピース型の装置です。金具やワイヤーを使用せず目立たない装置なので、矯正装置の見た目が気になるという方にもおすすめです。この時期でも条件が揃っていれば、インビザラインを早めに実施するケースもあります。
ワイヤーを利用した部分的な装置です。奥歯2本を固定源にして、永久歯がすべて生えそろう前段階で、前歯4本を動かすために使います。
上の前歯が前に飛びだしている状況。
ワイヤーとプラスチック床でできている装置です。プラスチック床の中心に拡大ネジが取り付けられていて、それで装置の幅を調整し、筋肉の動きを活用して下顎骨の成長を前方へと促します。取り外しができるため、通学時や食事の際に装置が気になるということがありません。
頭部や首を固定源にして、ゴムの力を利用して上顎を後方に引っ張り、上顎骨の成長を抑えたり、歯並び全体を後退させる着脱可能な矯正装置です。1日8時間以上装着するのが望ましく、食事などの際は取り外します。
上顎より、下顎が前にでている状態。
歯の裏側からワイヤーの装置を着けて、上の6歳臼歯を固定源にして、反対咬合を改善する装置です。歯の裏側に装置があるので、表からは見えません。リンガルアーチは歯の裏側に装着されるため、歯磨きがしづらいというデメリットがあります。小児矯正の場合、保護者の方の仕上げ磨きが大切になってきます。
小児矯正専門の取り外し可能な、ブルーのマウスピース型矯正装置です。歯並びを悪くしている原因である口の周りの筋肉に着目し、これを良好にしていくことで、間接的に歯並びを改善していけることが期待できます。プレオルソは、いろいろな症例に適応可能です。
小学生から中学生の小児矯正については、小学生の時期に行う第一期治療と、中学生の時期に行う第二期治療の2段階に分けて実施します。
準備矯正を行うことで、スムーズに第二期治療への以降が可能となり、
第二期治療の単純化や期間の短縮といったメリットがあります。
また、成長を利用した準備矯正をすることで、
骨格の変化などを起こすことが可能となり、
抜歯を行う矯正治療を回避できる可能性が高くなります。
矯正を始められる方に読んで欲しい
矯正のあれこれが掲載された冊子です。
費用 | ||
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初診相談料 | ¥0 | |
検査・診断料 | ¥33,000(税込) | |
装置 | 簡単 | ¥165,000 (税込) |
複雑 | ¥220,000 (税込) |
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調整 | ¥5,500/回 |
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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10:00 〜 13:00 | ◯ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ※ |
14:30 〜 21:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | △ | ※ |
△土曜,日曜診療時間:14:00~18:00
※祝日診療することもあります。詳細はブログをご確認ください。
※午後の最終受付は、一般診療は19時半まで、特殊診療(インプラント治療、矯正治療)は20時半までとなります。