口ゴボ矯正 症例報告 綺麗な笑顔になりたい!!
2024年10月13日
こんにちは、志木駅ナカ、駅チカの歯医者、志木駅前歯科グループ、院長の里です!
本日は当院にて矯正治療が終了した患者様の症例のご報告と最近の矯正治療では当たり前のように使用することになった、矯正用アンカースクリュー(矯正用インプラントやミニスクリューとも呼ばれる)がなぜ必要かについてできるだけ分かりやすく解説していきたいと思います。また、私自身が講師を務める歯科医師向けの矯正セミナー『矯正の学校』のスライドを使用しております。私は常々、患者様に矯正治療をきちんと理解して頂いてから、治療を受けて頂きたいと考えております。
※写真掲載において患者様より承諾を得ております。
こちらの患者様は口元の突出間がとにかく気になるということでした。
一般検査では、虫歯や歯周病の問題は全くありませんでした。
こちらが初診時の口腔内写真と顔貌写真です。
上顎には少しだけ前歯のデコボコがあり、下顎には一本外に飛び出てしまった歯があります。
また、上下ともに前歯がかなり前に傾いた状態で、専門用語では上下顎前突(Bi-maxillary protrusion) と呼ばれる状態です。
患者様は突出した上唇を気にしておられました。
みなさんも聞いたことがあると思いますが、E-Lineについても綺麗に整えたいとも仰っておりました。(今後E-Lineとは?というブログを掲載しますので、そちらで解説させて頂きます。)
この口元を変える矯正(口ゴボ矯正)には今回お話する、矯正用アンカースクリューがマストアイテムであると私たちは考えております。
話が少し脱線しますが、みなさん、ニュートン(運動)の第3法則という中学校の理科の授業で教わった内容をまだ覚えてらっしゃいますでしょうか?
そうです、『作用と反作用の法則』です。実は矯正治療はこの法則を常に考えて利用しています。作用と反作用を制するものは矯正を制すると言っても過言ではありません。矯正治療は物理学、その中でも力学をしっかりと理解して行う必要がある治療なのです。
そもそも、どうやって歯を動かすのでしょうか?下の写真をご覧ください。パワーチェーンと呼ばれるゴムで引っ張って歯を移動させたり、オープンコイルというバネのような装置で歯を押し合って移動させたり、ワイヤーを曲げて、その復元力で歯を移動させたりすることが多いです。(それ以外の方法もたくさんあります。)
また口元を引っ込める矯正治療には抜歯を行う必要があることがほとんどなのですが、その際に奥歯から前歯に向かって歯を引っ張ります。このとき、抜歯したスペースは前歯を引っ込めるために最大限利用したいわけです。
ここで作用と反作用がありますから、奥歯からゴムをかけると奥歯も前に移動してしまうわけです。
下の写真をご覧ください。アンカースクリューを使用したときと、使用しなかったとき、下げられる前歯の量に違いが生じてきます。
今から30年ほど前にアンカースクリューという装置が発明されました。
このアンカースクリューは骨の中に埋入され、直接そこから引っ張る(Direct Force Application)という利用方法とこのアンカースクリューより手前の歯をつなげることで、間接的にその歯より後方の歯を前にこないように利用する方法(Indirect Force Application)があります。
そもそも歯は前傾して生えていることがほとんどで、隙間があり、何もしないと勝手に前に倒れてきてしまいます。よく、40代くらいの女性の方で若い頃は綺麗な歯並びだったのに、年々下の前歯にデコボコ出てきた気がすると言われることがあり、その代表例でしょう。
矯正用アンカースクリューについてですが、直径1.4mm~2.0mm、長さ6mm〜10mmほどのバリエーションがあって、患者様に合わせて選択しております。
埋入部位もどこの領域を固定したいのかで様々あり、上顎なのか、下顎なのか、頬側なのか、口蓋側(上の内側なのか)でさまざまあります。
ということで治療の概要に戻りますが、アンカースクリューを用いてしっかり上奥歯を固定して、前歯が引っ込んできたところの写真です。
最後の仕上げを行い、綺麗な噛み合わせにして治療終了です。
さて、お顔はどう変化したでしょうか?
口元が引っ込み、EーLineが綺麗になりました。
とっても素敵な笑顔になりました!!
こういった、口元の改善を可能な限り行いたい患者様は、アンカースクリューを用いることがほとんどです。志木駅前歯科グループでは毎日ようにこういった処置を行っております。
アンカースクリューを使った矯正治療のことなら、当院に無料矯正相談にお越しください。
志木駅前歯科・矯正歯科、志木駅南口歯科、どちらでも治療は可能です!!
こちらの治療概要
治療総額 660,000(現在の料金プランではございません。)
治療期間 1 年10ヶ月
治療に伴うリスク 歯根吸収、歯肉退縮、歯髄壊死、変色、虫歯、歯周病など
治療回数 24回
院長 里 裕太郎