親知らず救出大作戦!!
2024年10月12日
こんにちは、志木駅ナカ、駅チカの歯医者、志木駅前歯科グループの里です!
今回は親知らずを利用した矯正治療中の症例をご紹介致します。
患者様は初診時、18歳、右下奥歯が痛むということと、歯並びのご相談で来院されました。
最初にレントゲンにて右下の状態を確認します。
右下7番(埋まっている親知らずの1つ手前の歯に大きな虫歯を発見しました。
そのほかにも虫歯がたくさんあり、矯正治療前には適切なプラークコントロールが必要です。
虫歯にはレベルがあり、
C0:初期虫歯、再石化が期待できるため、丁寧なブラッシングで経過をみます。
C1:エナメル質に限局した状態の虫歯、通常痛みはないことが多い
C2:象牙質に達した虫歯、このくらいのタイミングから、冷たいものがしみる、噛むと痛いなどの症状が出てきたりします。
C3:神経に到達する程度の虫歯:このレベルになると歯髄炎を引き起こし、痛みが強く出ます。
C4:歯冠(歯の頭の部分)が崩壊して、抜歯が適用になるくらい歯がなくなった状態。
まず虫歯治療を開始しました。
虫歯をとると、神経に到達するレベルのC3の状況でした。矯正治療のことを考えて、神経は残したいと考え、一度、神経は取らずに、神経を落ち着かせる薬を置いて、様子をみました。しかし、痛みが引かなかったため、神経を取る処置を行う必要ある状態となりました。
ここで、通常の治療の流れですと、神経治療(根管治療)をして、やむなく大きく削って、被せ物(銀歯)を行う治療が必要になることがほとんどなのですが、矯正治療をご希望であったため、そこまでの治療が必要で、今後も問題が生じてきてしまうリスクを抱える歯であれば、その後ろにある親知らずを出してきて、綺麗に噛ませる矯正治療の計画をお話したところ、『そんなことができるのですか?できるならやってほしい!』ということで、矯正治療の検査に入りました。
初診時の口腔内写真です。
セファロレントゲン写真、前後的な骨格のずれを評価します。
下顎小さいタイプの、下顎後退型骨格性上顎前突の診断がでました。
治療計画は上顎両側第一小臼歯を抜歯、右下の痛みがあった歯(下顎右側第二大臼歯)を抜歯して、治療を進めます。
治療経過のレントゲン写真を示します。
抜歯後、上顎から装置をつけて歯牙を移動させていきます。おやしらずの動きにご注目ください。
橋後3ヶ月で少しずつ生えてきております。
親知らずにも装置をつけることができるようになりました。
しっかりと噛み合う状態まで、親知らずを移動させることができ、あとは上顎のスペースを閉じるように移動をさせるだけです。
親知らずは抜歯するだけではございません。まさに、『アンパンマン新しいお顔よ〜』と言って綺麗な顔に変わるアンパンマンのような治療です。
親知らずを利用した矯正治療に興味がある方は是非、志木駅前歯科グループへ一度ご相談にいらしてください。
いつでもご予約可能です。よろしくお願いいたします。
今までの治療の概要(未完了のため)
治療総額 770,000(現在の料金プランではございません。)
治療期間 1年9ヶ月
治療に伴うリスク 歯根吸収、歯肉退縮、歯髄壊死、変色、虫歯、歯周病など
治療回数 22回
院長 里 裕太郎